『今、そこにある幸せ』後書き



おかげ様で、原作沿い宗次郎ドリーム小説『今、そこにある幸せ』がようやく完結いたしました。
書き始めたのは今年の二月の終わり頃だったので、約十ヶ月間の連載でしたね。長い間お付き合い頂き、本当にありがとうございます。


後書きというわけで、ちょっと裏話を。
『今、そこに〜』の大まかな発想を思いついたのは、去年の秋頃、ちょうど十勇士小説を連載してる頃でした。当初は挑戦するつもりの無かった原作沿い宗次郎ドリーム小説を書いてみようかな、とふっと思い立ち、どうせ書くならありそうでなかった「ヒロインが志々雄を殺そうとして一派にいる」という設定にしよう、と思いつきました。
宗次郎ドリームにあるまじきこの設定を、正直四苦八苦しながら書いていました。何故なら、ヒロインと宗次郎との関係だけを描いていけばいいところに、ヒロインと志々雄の関係も描かなくてはいけないわけだから。あんまりこの話がドリームっぽくないのはそのせいかもしれません(汗)
でも、ヒロインと志々雄のやりとりは結構気に入っています。『父親に反発する娘の図』を思い浮かべながら最初から読み返してみると、新たな発見があるかと思います。
このヒロイン設定を受け入れてくれた方がたくさんいて下さって、とても嬉しかったです。
また、ヒロインと操や栄次との関わりについては、原作の新月村の辺りを読み返していて、自然と浮かんできました。書き始めた時には、栄次のことは頭に無かったのですが、読み返しているうちにこれはヒロインの境遇とダブるな〜と。
それから、操はヒロインと歳が近いし、彼女は言いたいことをバンバン言ってくれるので、段々二人の関係もああいったものになっていきました。あまり関係を掘り下げられませんでしたが;(由美さんと鎌足も・・・・)
原作の主人公である剣心。剣心の言葉はいつも悩み悩み書いてますが、今回は(いつもよりは)すらっと書けました。宗次郎の人生のターニングポイントであった彼。やっぱりこの方とヒロインの闘いは外せないな〜と思って、二人の闘いも書きました。
余談ですが、『樋刀』ってのは造語です; ヒロインの字名は色々考えたんですが、いいのが思い浮かばなくて、じゃあ樋の入った刀を使ってるから・・・ってことでまんまなこの名に。初期設定では、ヒロインの武器はただの脇差でした(汗)

最後に宗次郎について。彼に関しては、描写がとても難しかったです。特に心情が; 表情や情景は浮かぶけど、文で表現しきれない(泣)
そしてドリームっぽいシーンが少なくてすみません・・・!!
そんな宗次郎でしたが、彼やヒロインに感想や応援の言葉を頂けて、本当にありがたかったです。


なかなか難産なこの話でしたが、皆様の応援のおかげで、何とか無事に完結いたしました。
この話を読んで下さった方が、少しでも楽しんで頂けたら、何かを感じて頂けたら、私はとても嬉しく思います。
私の拙い原作沿いドリーム小説にお付き合い頂き、どうもありがとうございました!!




2005年12月30日





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